「銀歯があるけれど、歯並びをきれいに整えたい」
そう考えながらも、「銀歯があると矯正治療は難しいのでは?」と不安を抱える方は少なくありません。
結論から言うと、銀歯があっても矯正治療は可能です。
今回は、銀歯と矯正治療の関係性について詳しく解説するとともに、治療時の注意点や治療法の選び方についても紹介します。
銀歯とは?|詰め物・被せ物の特徴と種類

「銀歯」とは、虫歯治療で削った歯を補うために装着される金属製の詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)のことです。
特に日本では、保険診療で使用される金銀パラジウム合金が一般的です。
- メリット:高い強度があり、奥歯など咬合力がかかる部分にも使用可能
- デメリット:金属アレルギーや、見た目の違和感、経年劣化による再治療のリスク
銀歯が矯正治療に与える影響とは?

銀歯があっても矯正はできる!
多くの場合、銀歯があっても矯正治療に支障はありません。
ただし、装置の接着性や歯の移動計画において、いくつかの配慮が必要になります。
銀歯の種類ごとの矯正治療への影響
インレー(詰め物)
小さな金属の詰め物であれば、矯正治療への影響はほとんどありません
ワイヤー矯正・マウスピース矯正どちらも問題なく対応可能
クラウン(被せ物)
歯全体を覆っているため、ブラケットが接着しにくい場合があります
特殊な接着剤の使用や、装置の位置調整により対応
ブリッジ(複数歯に連結した銀歯)
歯の移動を妨げることがあるため、矯正前に取り外しや再設計が必要なケースあり
矯正治療の種類と銀歯への対応

ワイヤー矯正(ブラケット矯正)
歯の表面にブラケットを貼り、ワイヤーで力をかけて歯を動かす方法
銀歯にも接着は可能だが、専門的な接着技術や調整が必要
マウスピース矯正(インビザラインなど)
透明なマウスピースを段階的に装着して歯を移動させる方法
銀歯自体が大きな問題になることは少ないが、アタッチメントの装着が困難なこともあり
設計段階で調整・対応可能
矯正前に確認すべき3つのポイント
銀歯の状態チェック
古い銀歯や適合が悪い詰め物は、虫歯再発やトラブルの原因に
矯正前に必要に応じて交換・補修を行う
歯根や歯槽骨の健康状態
銀歯を被せた歯の歯根の長さや骨の状態を確認
問題がある場合は、矯正力の調整や治療の優先順位を再検討
治療計画の相談
矯正歯科医と銀歯の有無や状態を共有し、無理のない治療方針を立てる
治療後に銀歯の再製作が必要な場合もあるため、長期視点で計画を立てることが大切
銀歯のまま使う?取り替える?|矯正中の選択肢

銀歯をセラミックに交換
見た目の改善を目的に、審美性の高いセラミックやジルコニアに交換するケースも多い
特に矯正後は歯並びが整うため、より自然で美しい仕上がりが期待できる
銀歯のまま矯正を進める
機能的に問題がなければ、銀歯を活かして矯正可能
費用や審美性を考慮し、担当医とじっくり相談を
【まとめ】銀歯があっても矯正治療は可能!

銀歯があることで矯正治療を諦めていた方も、正しい診断と計画のもとで治療は十分に可能です。
矯正をきっかけに、口元の見た目だけでなく、噛み合わせや健康状態の改善にもつながります。
ポイントまとめ
- 銀歯があってもワイヤー矯正・マウスピース矯正は可能
- インレーは影響少なめ、クラウン・ブリッジは要確認
- 矯正前に銀歯・歯根の状態をチェック
- 銀歯のままでも治療可能、希望によりセラミック交換もOK
- 医師との相談をもとに、自分に合った治療計画を立てよう
「銀歯があるから矯正は無理かも…」と悩む前にまずは当院に御相談ください。
理想の歯並びと美しい笑顔への第一歩は、正確な情報と適切な治療選びから始まります。




