歯列矯正中、
「なんだか歯がグラグラする…」
「このまま抜けてしまうのでは?」
と不安になった経験はありませんか?
特にワイヤー矯正やマウスピース矯正を始めたばかりの方にとって、歯のグラつきはとても気になるもの。
しかし、そのグラグラ感は多くの場合、正常な治療の一部であり、心配する必要はありません。
今回は、矯正中に歯がグラグラする原因やメカニズム、注意すべきサイン、そして安心して矯正を続けるためのポイントについて詳しく解説します。
【前提知識】矯正で歯が動くってどういうこと?

歯列矯正は、ただ歯を「押す」だけの治療ではありません。
実際には、歯が骨の中を少しずつ移動する仕組みを利用しています。
歯は「歯根膜(しこんまく)」という薄い膜を通して歯槽骨(しそうこつ)という骨に支えられています。
矯正装置により持続的な力が加わると、歯の片側の骨が吸収され、反対側では新しい骨が作られていきます。
これが骨のリモデリングと呼ばれるプロセスです。
この過程で歯が「浮く」ような感覚や、実際に多少のグラつきを感じることがあるのです。
なぜ歯がグラグラするの?その3つの原因

矯正中に歯が動いている証拠として、グラつきはある程度自然な反応です。
ただし、グラつきの背景にはいくつかの原因が考えられます。
1. 歯の移動による一時的な不安定さ
矯正によって歯が動いている最中は、歯の周囲の骨が再構築されている途中段階です。
このため、歯が一時的にしっかりと固定されておらず、指や舌で触れると「揺れている」と感じることがあります。
これは正常な現象であり、治療が進むにつれて再びしっかりと安定してきます。
2. 歯周病の進行による歯の動揺
一方で、歯ぐきの炎症や歯周病が原因で歯がグラグラしている場合もあります。
矯正中は装置があるため、どうしても歯みがきが難しくなり、歯垢がたまりやすくなります。
歯周病が進行すると、歯を支える骨が減ってしまい、本来以上に歯が動いてしまうのです。
こんな症状がある場合は要注意:
- 歯ぐきの腫れや出血
- 歯が前より長く見える
- グラグラする歯がどんどん増えている
3. 強すぎる力が加わったケース
矯正力が強すぎたり、急激に歯を動かそうとした場合、歯根(歯の根っこ)に負担がかかり、歯根吸収と呼ばれる現象が起こることがあります。
これは歯の根が短くなってしまい、将来的に歯が不安定になるリスクを伴います。
これはまれなケースではありますが、過度な痛みや違和感が長引く場合は、歯科医に相談が必要です。
矯正中の歯のグラつきは「どこまでが正常」?

✅ 正常なグラつきの特徴:
- 主に矯正開始から数日~数週間にかけて感じる
- 噛んだ時に少し浮いたような違和感がある
- 数週間で落ち着いてくる
- 痛みがあっても徐々に軽くなる
⚠️ 注意が必要なグラつき:
- 歯ぐきから出血や膿が出る
- 食事中に歯がグッと沈むような強い動揺がある
- 噛み合わせが急に変化した
- 何もしていなくてもズキズキ痛む
矯正中の歯のグラグラを予防・悪化させないためにできること

矯正治療の効果を最大限に引き出し、歯の健康を守るためには、以下のポイントをしっかり意識することが重要です。
① 丁寧なブラッシングと歯間ケア
歯ぐきの炎症や歯周病を防ぐためには、毎日の丁寧な歯磨きが欠かせません。
特に矯正装置の隙間は歯垢が溜まりやすいので、ワンタフトブラシや歯間ブラシ、フロスなどを使い分けましょう。
② 歯科医院での定期的なメンテナンス
歯列矯正中は、歯の移動だけでなく、歯ぐきの状態や歯石の有無などのチェックも重要です。
少なくとも月に1回は歯科医院でのメンテナンスを受けることで、早期のトラブル発見・予防につながります。
③ 歯を無意識にいじらない
歯がグラつくと、つい舌や指で押してしまうことがありますが、これは避けましょう。
余計な刺激を与えると、炎症が悪化したり、歯の動きに悪影響を及ぼす可能性があります。
まとめ|「歯がグラグラする=異常」とは限らない

矯正治療中に歯がグラグラするのは、多くの場合「歯が動いている正常な反応」です。
歯が新しい位置に移動するために、一時的に不安定になるのは自然なこと。
しかし、中には歯周病や過度な力が原因の異常な動揺もあるため、慎重に見極めることが大切です。
最後にもう一度チェック!
✅ 痛みが徐々に収まる・腫れがない → 基本的には問題なし!
⚠️ 出血・膿・強い動揺がある → 歯科医へ相談を!
自分の状態に不安があるときは、無理せず、信頼できる歯科医に相談することが最も安心できる対処法です。




