その原因と対処法をわかりやすく解説
「若いころは整っていたのに、最近なんだか下の歯がガタついてきた気がする…」
そんな変化に気づいたあなた、それはもしかすると加齢による歯列変化かもしれません。
実は、下の前歯(下顎前歯)は特に加齢の影響を受けやすい部位のひとつです。
この記事では、なぜ年齢を重ねると下の歯並びが乱れやすくなるのか、その原因と対処法について詳しく解説していきます。
本当に加齢で歯並びは変わるの?

答えは「YES」です。
歯並びは子どもだけの問題ではありません。
歯や顎の骨は年齢とともに少しずつ変化していくため、大人になってからも歯並びは動き続けています。
特に下の歯列はその影響を受けやすく、「いつの間にか前歯が重なってきた」「隙間ができた」などの症状として現れることがあります。
下の歯が加齢で乱れやすい3つの理由

顎の骨の変化(成長と萎縮)
年齢とともに、あごの骨(特に下顎)は骨密度が低下し、少しずつ骨が痩せていく傾向があります。
それにより歯を支える力が弱くなり、歯が少しずつ動いてしまうことがあります。
また、成長期を終えた後も、あごの形状は微妙に変化していきます。
特に下顎は内側に向かって成長しやすく、歯の並ぶスペースが狭くなるため、前歯同士が押し合ってガタつく原因になります。
咬み合わせの変化と噛む力の偏り
日常生活の中で無意識のうちに、一方の歯ばかりで噛んでいたり、姿勢や食生活のクセがあると、噛み合わせに偏りが出ます。
こうしたバランスの乱れは長期間にわたって少しずつ歯列に影響を与え、特に力が集中しやすい下の前歯がずれたり、傾いたりしやすくなるのです。
歯ぎしり・食いしばりの蓄積
歯ぎしりや食いしばりは、加齢に関係なく誰にでも起こりうる無意識の癖です。
特に夜間の歯ぎしりは、自分では気づかないまま歯列全体に強い力を与えてしまい、歯の位置をじわじわとずらす原因になります。
これが長年積み重なることで、特に下の歯にガタつきが現れやすくなります。
具体的にどんな症状が出てくる?

加齢に伴う歯列の変化は、以下のような症状として現れます。
- 下の前歯が少しずつ重なってくる
- 歯と歯の間に隙間ができる
- 歯が内側に倒れこむように傾く
- 以前よりも歯磨きしにくくなった
- 詰め物・被せ物が合わなくなる
- 発音や噛み心地が変わった気がする
これらの症状は、軽度の段階であれば気付きにくいですが、進行すると見た目の問題だけでなく虫歯・歯周病リスクの上昇や咀嚼(そしゃく)効率の低下にもつながります。
放っておくとどうなる?

歯並びの乱れは見た目の問題だけにとどまりません。
例えば下の歯の重なりが強くなると、
- 歯が磨きにくくなり、歯垢がたまりやすい
- 歯周病や虫歯のリスクが高まる
- 噛み合わせが悪くなり、顎関節や筋肉にも負担がかかる
- 上の歯との接触バランスが崩れ、他の歯まで動いてしまう
といった悪循環が起こります。
早めに対応することが、歯の健康寿命を延ばす鍵となります。
下の歯の乱れを防ぐための対処法

下の歯並びの変化に対して、私たちが取れる対策はあります。
ここでは効果的な方法を紹介します。
定期的な歯科健診を受ける
歯並びの変化はゆっくり進行するため、自分では気づきにくいもの。
そのため、半年~1年に1回の定期健診で歯の動きや噛み合わせの状態をチェックしてもらうのがベストです。
歯科医師がレントゲンや模型などを使って、歯列の変化を早期に把握してくれます。
ナイトガード(マウスピース)の使用
歯ぎしりや食いしばりの癖がある方には、就寝時にマウスピースを装着する方法が有効です。
歯にかかる過剰な力を分散し、歯の動きや摩耗を抑えてくれます。
市販品もありますが、歯科医院で自分の歯に合ったオーダーメイドのナイトガードを作るのが確実です。
軽度の乱れには部分矯正も選択肢に
「下の前歯が少しだけガタついてきた」「見た目が気になる」という場合は、部分矯正という選択肢もあります。
マウスピース型の矯正装置(例:インビザライン Go)などを使えば、目立たず・短期間で整えることが可能です。
部分矯正なら半年?1年以内で完了することも多く、費用も全体矯正より抑えられる傾向にあります。
リテーナーで現状維持をサポート
過去に矯正治療を受けたことがある方は、保定装置(リテーナー)を使い続けることも有効です。
「もう終わったから不要」と思ってしまいがちですが、年齢による歯の移動を防ぐために、リテーナーを“予防の一環”として活用するのはおすすめです。
まとめ:下の歯は「年齢とともに変化する」もの。

早めの対策がカギ
下の歯の歯並びは、年齢を重ねると少しずつ変わっていくことが自然な現象です。
しかし、その変化を放置すれば、見た目の印象はもちろん、口の中全体のバランスや健康にも影響を及ぼします。




