歯列矯正中は、ワイヤーやマウスピースなどの装置が常にお口の中にあるため、食事に気を遣う必要があります。
特に外食時は「何を食べていいのかわからない」「食べにくそう」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
今回は、矯正治療中でも安心して楽しめる外食の選び方や、控えるべき食材の特徴、さらに口内炎がある場合におすすめの食材まで、歯科医師の視点から丁寧に解説します。
矯正中の外食でおすすめの食事とは?

矯正装置を付けている間は、噛みにくい・詰まりやすい・痛みがあるといったさまざまな制約があります。
外食をストレスなく楽しむためには、以下のような“柔らかくて食べやすい料理“を選ぶのがポイントです。
和食中心の定食(煮魚・豆腐・卵料理など)
和食には柔らかく調理された料理が多く、矯正中の方に非常に適しています。
例:
- 煮魚定食(骨が少なく、口当たりが優しい)
- 湯豆腐や冷奴
- 茶碗蒸し
- 味噌汁(根菜が柔らかく煮込まれているもの)
ポイント:食材が小さくカットされていると、前歯で噛みちぎらなくて済み、装置への負担が少なくなります。
洋食のやわらかメニュー(ドリア・オムライスなど)
洋食の中でも、硬すぎない料理は矯正中でも食べやすいです。
例:
- オムライス(チキンライスが柔らかく、卵で包まれている)
- グラタン・ドリア(熱々ですが、クリームベースでやさしい)
- シチュー(野菜も柔らかく、噛む負担が少ない)
注意点:チーズが粘着性のある場合、装置に付きやすいので、食後のケアはしっかりと。
中華料理の蒸し料理・麺類
中華料理も選び方次第で矯正中に楽しめます。
例:
- 中華粥(消化にも優しく、痛みがあるときにも◎)
- 春雨スープ
- 蒸し餃子(皮が薄いもの)
- 卵入りスープ
注意点:炒め物は食材が大きく、硬めに仕上がっていることが多いので避けましょう。
矯正中に控えるべき食べ物の特徴と具体例

装置がついている間は、以下のような装置の破損や歯の動きを妨げるリスクがある食べ物はできるだけ避けましょう。
固いもの
- 煎餅
- フランスパン
- 骨つき肉
- アーモンドやナッツ類
理由:ワイヤーやブラケットが外れる、歯や装置に大きな負荷がかかることがあります。
粘着性の高い食べ物
- ガム
- キャラメル
- ハイチュウ系のソフトキャンディー
理由:装置にくっついて外れにくく、歯に残留物が溜まりやすくなります。
虫歯や口臭の原因にも。
繊維が多く詰まりやすいもの
- ほうれん草
- セロリ
- 肉の筋(ローストビーフや焼き肉の切り落とし)
理由:ブラケットの間に挟まりやすく、清掃が難しくなります。
食後すぐのケアが必須。
着色しやすい飲食物
- カレー
- コーヒー
- 赤ワイン
- トマトソース系のパスタ
理由:装置(特にマウスピースやゴム)に着色し、見た目が気になることがあります。
口内炎があるときにおすすめの食材・外食メニュー

矯正治療中は装置の摩擦や食事時の刺激により、口内炎ができやすくなることがあります。
痛みを和らげ、治りを早めるには以下のような食材を積極的に取り入れましょう。
ビタミンB群を含む食材
ビタミンB2やB6は、粘膜の修復を助けてくれます。
おすすめ食材:
- レバー(ビタミンB2)
- バナナ(ビタミンB6)
- 卵
- 納豆
- 玄米
外食の例:
- 親子丼(卵+鶏肉)
- 納豆巻き
- バナナスムージー
亜鉛を含む食材
亜鉛は免疫力をサポートし、口内炎の治癒を促進します。
おすすめ食材:
- 牡蠣
- 豚肉
- かぼちゃの種
外食の例:
- 豚汁定食
- 豚しゃぶサラダ
- 海鮮丼(牡蠣入りがベスト)
刺激が少なく、温かいメニュー
口内炎があるときは、辛いもの・酸味が強いものを避け、刺激の少ない温かい料理を選びましょう。
おすすめ:
- おかゆ
- スープ類(ポタージュ、味噌汁)
- うどん(柔らかめ)
避けたいもの:
- 唐辛子系(麻婆豆腐、担々麺)
- 酢の物や柑橘系
- 熱すぎる飲み物(さらに刺激になります)
外食時の工夫とマナー:矯正中でも快適に食べるために

● 食べる前にカットしてもらう
ハンバーガーやサンドイッチなど、大きなものはあらかじめ半分にカットしてもらうと便利です。
無理に噛み切ろうとすると、装置に強い力がかかります。
● 食後のケアグッズを持ち歩こう
- 携帯用歯ブラシ
- 歯間ブラシやフロス
- マウスウォッシュ(口がゆすげない場合)
外食後すぐに歯磨きできない場合でも、うがいや口ゆすぎだけでも大きな効果があります。
● 外食先を選ぶときはメニューを事前チェック
ネットでメニューを事前に確認し、「やわらかい料理があるか」を把握しておくと安心。
とくに初めて行くお店ではおすすめです。
まとめ|矯正中でも外食は楽しめる!ポイントを押さえて安心・快適に

矯正治療中は食べられるものに多少の制限はありますが、工夫次第で外食も十分に楽しめます。
ポイントは、装置に優しい「柔らかくて噛みやすいメニュー」を選び、トラブルの原因となる「硬い・粘着性・繊維質・着色性」の強い食材を控えることです。
また、口内炎があるときには、ビタミンやミネラルを含む栄養豊富な食材を取り入れ、無理のない範囲で食事をとりましょう。




