「矯正治療を始めたいけど、部活のスポーツに支障はない？」

「コンタクトスポーツでも大丈夫？」

――歯並びを整えたいと考えている中高生や社会人アスリートにとって、矯正治療とスポーツの両立は大きな関心ごとです。

結論から言えば、多くのスポーツは矯正治療中でも安全に続けることが可能です。

ただし、競技の種類や矯正装置のタイプによっては、注意点や事前準備が必要になる場合があります。

今回は、矯正治療中のスポーツ活動について、競技別のリスクや対策、装置の選び方、実際の運動時のポイントなどをわかりやすく解説します。

矯正中にスポーツはできる？結論と基本方針

矯正治療中でも、基本的に運動制限はありません。

むしろ、健康的な体づくりや全身のバランスを整えるために、運動を継続することは推奨されます。

ただし、以下の点には注意が必要です。

  • 口元への衝撃がある競技はリスクが高い
  • 矯正装置が外れたり、口内を傷つけたりすることがある
  • 特定の装置は運動時に違和感を伴うことがある

矯正とスポーツを両立させるためには、装置の選び方・保護対策・正しい知識が不可欠です。

競技別に見る！矯正中に注意が必要なスポーツ

⚽️サッカー・バスケットボール・ハンドボールなど（接触スポーツ）

リスク：

人との接触や転倒による口元の衝撃。

対策：

マウスガードの着用を必ず行う（装置に対応したカスタムタイプがおすすめ）。

口内炎や装置の破損を防ぐために、ワックスで保護する習慣をつける。

強い衝撃が加わった場合は、すぐに歯科医に相談。

柔道・空手・ラグビー・レスリングなど（激しい接触がある競技）

リスク：

顔面への強い打撃や接触により、装置や口腔内に深刻なダメージが生じる可能性。

対策：

取り外し式のマウスピース矯正（インビザライン等）を選択すると比較的安心。

装置の形状や治療スケジュールを、医師と競技日程に合わせて調整する。

テニス・バドミントン・陸上・水泳など（非接触型スポーツ）

リスク：

比較的少ない。

ただし、運動時の脱水や口内の乾燥により装置周辺が擦れて痛むことがある。

対策：

十分な水分補給と、運動後の歯磨きやうがいを徹底する。

矯正装置の周囲の清潔を保つことが、快適な運動のポイント。

装置の種類とスポーツへの影響

矯正装置にはいくつかの種類があり、それぞれスポーツ時の安全性や快適性が異なります。

装置タイプスポーツへの影響特徴とメリット
表側ワイヤー矯正やや高いリスク口の内側に当たる可能性があり、強い接触時はマウスガード必須。
裏側矯正（リンガル矯正）低リスク装置が外側にないため、外部からの衝撃には比較的安全。
マウスピース矯正最も低リスク装着・取り外しができ、スポーツ時は外してプレイ可能。透明で目立たない。

アクティブな学生や社会人には、取り外し可能なマウスピース矯正が特に人気です。

安全性だけでなく、外見の面でも目立たないというメリットがあります。

スポーツ中に気をつけたい！実践的なアドバイス

マウスガードの正しい使用

市販のマウスガードでは矯正装置に合わないこともあるため、歯科医院でのカスタムメイドをおすすめします。

これにより、装置を保護しながらパフォーマンスも維持できます。

装置が外れた・変形した場合の対処

スポーツ中に装置が外れたり、痛みを感じたら無理に装着を続けず、すぐに歯科医へ連絡しましょう。

装置の一部が口内に残っている場合は、無理に取ろうとせず専門家の処置を待つことが大切です。

定期的なチェックと報告

スポーツをしていることを事前に歯科医に伝えることで、装置や治療計画に配慮がなされます。

また、大会や合宿前には必ずチェックを受けるようにしましょう。

よくある質問｜矯正治療とスポーツのQ&A

Q. 矯正中に激しいスポーツをしても大丈夫？

A. はい、適切な保護を行えば問題ありません。

特にマウスガードの使用は必須です。

Q. 矯正装置が口の中を傷つけることはありますか？

A. 激しい動きや乾燥状態で摩擦が起こることがあります。

矯正用ワックスを使うことで軽減できます。

Q. マウスピース矯正は外して運動してもいいの？

A. 一時的な運動中の取り外しは可能ですが、装着時間の管理が必要です。

運動後は必ず再装着しましょう。

まとめ｜矯正治療とスポーツの両立は可能！

矯正治療を受けながらも、スポーツ活動はしっかり続けることができます。

重要なのは以下のポイントです：

  • 競技の特性に応じた装置と対策を選ぶ
  • 歯科医との連携を密に取り、装置の調整やスケジュール管理を行う
  • マウスガードやワックスなどの補助アイテムを活用する