親知らずの抜歯後、頬や顎周りに「青たん(青あざ)」ができることがあります。
これは、皮膚の下にある血管がダメージを受けて内出血を起こし、それが皮膚を透けて見えるために生じるものです。
ここでは、その原因や対処法について詳しく解説します。
親知らず抜歯後に青たんができる原因

(1) 内出血による影響
抜歯の際、歯茎や周囲の組織にはある程度のダメージが加わります。
特に、親知らずは顎の奥深くに埋まっていることが多いため、抜歯の際に歯茎を切開したり、骨を削ったりすることがあります。
この過程で血管が傷つくと、皮下に血液が漏れ出し、それが青あざとなって現れます。
(2) 重力による血液の移動
内出血が起こると、重力の影響で血液が下方向へ移動します。
そのため、抜歯した部分よりも下の位置(顎、頬、首など)に青あざが現れることがあります。
特に、下顎の親知らずを抜いた場合は、首のあたりまで内出血が広がることもあります。
(3) 抜歯の難易度と施術の影響
埋伏歯(歯茎の中に埋まっている親知らず)や、骨に埋まっているタイプの親知らずを抜く際は、歯を分割して取り出すなどの処置が必要になることがあります。
そのため、周囲の組織への負担が大きくなり、血管が傷つきやすくなることで青あざができやすくなります。
(4) 個人差(体質)
- 血管が細く破れやすい人
- 皮膚が薄い人(内出血が目立ちやすい)
- 血液が固まりにくい体質の人(出血が長引きやすい)
これらの体質を持っている人は、抜歯後に青あざができやすい傾向があります。
青たん(青あざ)の対処法

(1) 抜歯後すぐに冷やす
抜歯直後は、患部を冷やすことで血管を収縮させ、内出血を最小限に抑えることができます。
- 清潔な保冷剤や冷たいタオルをタオルで包み、20分程度頬に当てる
- 30分~1時間の間隔をあけながら、数時間冷やす
ただし、冷やしすぎると血流が悪くなり、かえって治りが遅くなることもあるので注意が必要です。
(2) 血流を促進する(48時間後以降)
抜歯後2日ほど経過したら、今度は温めて血流を良くすると内出血の吸収が早まります。
- 温かいタオルを当てる(蒸しタオルなど)
- シャワーや入浴で体を温める
- 軽いストレッチやマッサージ(優しく触れる程度)
(3) 抜歯後の生活習慣に注意
- うつ伏せで寝ない(内出血が広がる可能性がある)
- アルコールを控える(血流が良くなりすぎて内出血が悪化する可能性がある)
- 激しい運動を避ける(血流の増加で腫れや青あざが悪化する)
(4) ビタミンCの摂取
ビタミンCには、毛細血管を丈夫にする働きがあり、青あざの回復を早める効果が期待できます。
- 柑橘類(レモン、オレンジ)
- キウイ
- ブロッコリー
- パプリカ
などを意識的に摂取するとよいでしょう。
(5) 外用薬の使用(必要に応じて)
市販の内出血改善クリーム(ヘパリン類似物質を含むものなど)を使用することで、青あざの回復を早めることができます。
ただし、使用する際は歯科医や薬剤師に相談するのが安心です。
青たん(青あざ)が長引く場合の対応

通常、抜歯後の青あざは1~2週間で自然に消えていきます。
しかし、以下のような症状がある場合は、歯科医院を受診することをおすすめします。
(1) 2週間以上たっても消えない
通常の内出血ならば1~2週間で徐々に吸収されますが、長期間消えない場合は、血腫(皮下に血液が溜まっている状態)や他の問題が考えられます。
(2) 腫れや痛みがひどくなる
通常、青あざは時間とともに薄くなりますが、腫れや痛みが強くなったり、膿が出たりする場合は、感染の可能性があります。
早めに歯科医院で診察を受けましょう。
(3) 皮膚がしこりのように硬くなっている
まれに、血液が皮膚の下で凝固し、しこりのようになることがあります。
この場合、自然に吸収されることもありますが、場合によっては医療的な処置が必要になることもあります。
まとめ

親知らずの抜歯後に青たん(青あざ)ができるのは、内出血や血流の影響によるものです。
抜歯直後の冷却や、時間が経ってからの温め、生活習慣の工夫によって早く回復させることができます。




